今はSNSなどを通じて見ず知らずの人と簡単に知り合うことができるようになりましたが、こうしたSNSなどを通じて、誰からもお金の貸し借りもできるようになっています。
これを個人間融資というのですが、実はとても危険なものと言われています。
ここでは、個人間融資とその危険性などについて解説します。
個人間融資とはどういうものか
個人間融資とは上述の通り、SNSあるいは掲示板などを使って、見ず知らずの人とお金の貸し借りをすることです。
都道府県知事などの許可を得て、営利目的でお金を貸すのは問題ないのですが、許可を得ていない、いわゆる無登録の業者などが直接的にお金を貸すことが問題となっているのです。
しかし、お金が必要な人は許可があるのかどうかなどは逐一確認しないでしょうから、大変なトラブルに巻き込まれる可能性も高いと言われています。
以下でどうして危険と言われるのか、もう少し具体的に見ていきましょう。
個人間融資がなぜ危険だと言われているのか
貸金業に登録しないで融資をしている業者は違法だから
都道府県知事などから貸金業の許可を得たり、貸金業に登録を済ませている場合は基本的に何の問題もありません。
街中で見かける貸金業で比較的名が知られているところは、多くの場合、登録されているものです。
違法かどうかは、その業者が登録を受けているのかを確認すればすぐに分かりますので、もし利用する際には面倒だと思わずにチェックしておくようにしましょう。
法外な金利を設定しているから
融資でよく問題にされるのが金利についてです。
どういう場合に金利が問題視されるのかというと、法外な金利に設定されている場合です。
金利はどうしても支払わなければならないもので、これが少しでもあるから違法というわけではありません。
利息制限法という法律で金利の上限が決められていて、これを超えた金利を設定しているところは非常に危険だと言えるでしょう。
ちなみに、10万円未満で年間の上限20%、10万円から100万円未満で年間18%、100万円以上で年間15%となっています。
個人情報の悪用・流出の可能性があるため
お金を借りる際にはいずれにしても返済義務が生じるため、運転免許証などで個人情報を伝えることになります。
しかし個人間融資の場合、登録を受けていないところだと個人情報を悪用される危険性があるのです。
実際、情報を盗むことを目的に個人間融資を掲げているケースもありますので、危険です。
脅迫のような取り立てが行われることがあるため
登録を受けている業者が取り立てを行う場合は、法律に従って行われます。
しかし個人間融資をしている業者はこうしたルールに関係なく、いきなり自宅あるいは勤務先を訪問して、まさに脅迫のような取り立てを行うこともあります。
自身の立場に悪影響を及ぼす危険性があります。
犯罪やトラブルに巻き込まれる可能性があるため
もし期限までに返済ができないと、大きな犯罪やトラブルに巻き込まれる可能性が個人間融資にはあります。
「返済できないのだったら、危ない仕事をしてもらう」と迫ってきて、お金を作るために断れず、犯罪に手を染めてしまったという事例もあるくらいで、個人間融資を一度利用しただけで一生を棒に振る危険性があります。
そのため、お金が必要だからとおいそれと個人間融資を利用するのは控えるべきなのです。
個人間融資以外で安全にお金を借りるためには
親族にお願いする
親しい友人などからお金を借りるのも悪くはないでしょうが、やはりここ一番頼りになるのは親族です。
身内なわけですから、困っていることを話せばもしかしたら貸してくれるかもしれません。
特に自身の両親の場合、自分の子供が困っているからと、比較的簡単に貸してくれるでしょう。
国や自治体の貸付制度を利用する
生活福祉金や求職者支援制度、勤労者貸付制度など国や自治体の貸付制度を利用するのも一つの方法です。
これは国や自治体に対して、生活費の支払いができないほど困っていることを説明して、しっかり申請すればお金を借りることができる制度です。
どういう理由でお金が必要なのか、をまとめて、国や自治体窓口に問い合わせることから始めてみましょう。
質屋に頼る
以前に比べて、質屋は少なくなったとも言われていますが、とはいえ今でも利用している人が多いです。
例えば、自身の時計などを質に入れて、お金を手にするもので、支払えなければそれは質屋のものになります。
何としても返済する、愛用品は絶対に取り戻すという気持ちが強い人であれば質屋を利用するのも良いでしょう。
クレジットカードのキャッシング機能の活用
クレジットカードは何も品物を買う時に使うだけではありません。
これにはキャッシング枠というものがあり、お金を借り入れるための枠のことを言います。
コンビニのATMなどで簡単に借りることができますので、まずはこの枠がどれくらいあるのかを確認しておきましょう。
個人向けの融資サービス、カードローンを利用する
少しでも早くお金を借りたい人は、カードローンを利用すると良いです。
これはクレジットカード会社や信販会社などが行っている個人向けの融資で、審査に通過する必要がありますがこれを通過できれば、スピーディーにお金を手にできます。
融資審査に通るか不安な際にやるべきこと
申込み条件を満たしているところを探す
「自分はこの融資を受けたい」と思っていても、申し込み条件を満たしていなかったり、審査に通らない場合も少なくありません。
こうした場合、他を探して申し込み条件をクリアできるところを利用するのをおすすめします。
申込みの内容や個人情報に虚偽や間違いがないよう気をつける
当然ですが、申し込んだ内容や個人情報などに虚偽や間違いがあると審査は通過できません。
焦っていて、誤った情報を伝えて審査に通らないケースも非常に多くありますので、焦らずじっくりと申し込む必要があります。
希望借入れ額を年収の1/3以下の金額にしてみる
希望借入れ額を年収の1/3以下の金額、というのは実は総量規制といって貸金業法で定められているルールのことです。
この金額にしてみる、というよりも、この金額以上の場合は審査に通らない可能性が非常に高くなるので、基本的にどこを利用するにもこの金額で申請しなければなりません。
短期間でいくつものローンに申込まない
「複数のローンに短期間で申込めばどれかは通るだろう」という考えの人もいますが、これは危険です。
なぜなら、金融機関などからしてみると、「なぜ早急にお金を必要としているのか」、「返済に問題はないのか」と判断されてしまうからです。
結果、審査が通りにくくなってしまうわけです。
カードローンを利用する際に気をつけること
返済計画をしっかり立てる
カードローンはいずれは返済しなければなりませんが、これを利用する場合には事前に返済計画を立てておかなければなりません。
立てないと、返済するつもりが上手くいかず、遅延や滞納することになり、さらに自身を追い詰めることになります。
金利や無利息期間などの契約内容をチェックする
急ぎでお金を要している人が見落としがちなのが、金利や無利息期間がどうなっているのかなどです。
金利についても大雑把に確認するだけで細かくチェックしていなかったり、無利息期間についても全く把握していない人も多くいます。
しかし返済に関する非常に重要なポイントですので、お金を手にする前に、時間をかけてじっくりとチェックしておくべきことなのです。
余裕があれば多めの金額を返済する
とりあえず返済計画を立てて、それに従うのは非常に素晴らしいことです。
しかし、お金に余裕があれば、計画で立てた金額以上を返済しても全く問題はありません。
つまり、返済計画に完全に従う必要はないのです。
もちろんこれは自身にとって良い方向に進む行動なので従う必要がないのですが、悪い方向に進む行動であればしっかり計画に従うことが大切です。
多めの金額を返済できればその後がとても楽になりますし、気持ち的にも「全額返済しよう」と前向きになれます。
個人間融資は避けた方がいい
このように、個人間融資にはいくつかの危険な要素が含まれています。
確かに簡単に借りられるためどうしても手を出したくなってしまうものですが、その後自分が巻き込まれるであろうリスクを考えると、親族に借りたりカードローンを利用する方が安心安全です。
もちろん返済計画を立てたり、金利の確認などは怠らないようにしましょう。